年度末や新生活の準備をしながら引越しをしなくてはいけない。あるいは通常の仕事をこなしながら引越しをしなくてはいけない。
そんな時は計画的に準備を進めることが大切です。引越し日までに準備を終えられるよう、まずは引越しにかかる時間を把握しましょう。
業者に頼む引越しでかかる時間
引越し前に把握しておきたいのが「全体の時間の流れ」です。前もってどのくらい時間がかかるか知っておくと、後々時間がなくなって焦るということがなくなります。
よくある疑問をまとめてみました。
Q:見積もりの申し込みから訪問、どのくらいの期間がかかるの?
A:早くて翌日、平均は1週間前後
一度に複数の引越し業者にオーダーできる「一括見積もりサイト」。移動距離や荷物の量を入力すれば、だいたいの金額を知ることもできます。
ネットで申し込みをしたあと、その日のうちに業者から連絡が入ります。植木鉢や自転車の台数など、こまごまとした雑貨を含めた荷物の正確な量は、実際に見てもらわないと判断できないので、見積もり金額を正確に出してもらうためにも「訪問見積もり」は必ず受けておきましょう。
ネットでの申し込みから、実際に営業担当者が自宅に査定に来るまでの時間は「1週間前後」が目安になります。
担当エリアの営業マンが空いていれば、早くて申し込み翌日に見に来てもらうことも可能です。
年末や3月など引越し繁忙期は受注が込み合うため、早めの予約がおすすめです。
Q:営業マンが査定に来る見積もり、必要な時間はどのくらい?
A:1社あたり「10分~20分」
引越し業者の営業マンが、見積もり査定にかける時間の平均値は「10分~20分」です。各部屋を見て、全体の荷物の量をおおまかにチェックします。
その後引越しの希望日や引越し先の情報(部屋の数・階数やエレベーター・駐車スペースの有無)などをヒアリング。査定の最後には営業マンが電卓をはじき、具体的な金額を提示してくれます。
料金に納得すればこの場で申し込み手続きを行うこともできますが、一括見積もりサイトを利用されている場合や、他の業者と比較検討したい場合は、一旦保留にし、後日回答するようにしましょう。
また、複数の業者に訪問査定を任せているときは、
- 最低30分~1時間以上は間隔を空けて、スケジュールを組むこと
- いいなと思っている本命企業を最後に持ってくること
がポイントです。
交渉の終わりに好感度の高い企業と交渉することで、より良い条件を相手から引き出し、納得のいく引越しをお願いすることができます。
Q:荷作りするのに、かかる時間はどのくらい?
A:自分でやるなら「2週間」引越し業者なら「2~5時間」
引越し時に多くの人が感じる悩みのひとつが「思っていたよりも、荷作りの手間がかかる」というもの。
ガラスや陶器製のアイテムは梱包材で慎重に包む・衣類はたたむなど、アイテムによって動作も変わるため、想像以上に多くの時間が必要になるからです。
自分で荷作りしたとき、かかる時間の平均は約2週間。
小さなお子さんやペットがいるご家庭では、梱包作業に集中して取り組むことができず、ロスタイムが増えてしまうこともあります。
引越し業者に「荷作りサービス」をお願いすると、かかる所要時間の目安は2時間~5時間。
業者から時間で雇われたアルバイトさんが来ることが多いため、サービス前に「お願いしたいこと」をリスト出ししておくと効率よく進みます。
事前のスキマ時間を利用して「不用品を処分しておく」「下着などプライベート感が強いものは、自分で荷作りしておく」など、一定の下準備を済ませておくと短時間で作業が終わります。
Q:引越し当日、かかる時間はどのくらい?
A:広さや人数によって違いあり、目安は1.5時間~3時間
引越し当日にかかる時間は、住まいの人数・荷物の量・広さ・エレベーターの有無に応じて所要時間は変わります。
目安としては1人暮らし(ワンルーム)で1.5時間、ファミリー(2LDK・3LDK)で3時間です。
業者に依頼した引越し、当日の流れ
- 玄関や廊下に養生シートをひく
- 大きな家電・家具の梱包&搬出をおこなう
- 各部屋の段ボールを運ぶ
- ベランダ・屋外(自転車置き場)の荷物を運ぶ
- 新居に引越し。周囲を保護したあと大きな家電を設置する
引越しスタッフは経験豊かな人材ばかり、こちらが驚くくらい手際よく大型家電や家具の梱包・搬出をおこなってくれます。
素人では難しい冷蔵庫や洗濯機も、テコの原理を利用しながらいとも簡単に持ち上げ、トラックまで持っていってくれるため短時間で作業が終わります。
コストがかかるように思われる専門業者の引越しですが、自分でおこなう引越しに比べて「スピーディ・安全」です。
忙しい方は割り切って、このような外注サービスを賢く利用することが大切です。
自分(自力)での引越しにかかる時間
自分たちだけで引越しするとき、どんなスケジュールを想定しておけば良いでしょうか。
マイカーもしくはレンタカー(トラック型)を使って、市内へ引越しする際のモデルケースを表してみました。あなたの引越しの参考にしてみてください。
1)【2週間前】荷作りを始める
部屋にある荷物は、自分で思っているより格段に多いもの。1人暮らしの方や少なめ荷物の家庭でも、引越しが決まった時点で少しずつ周囲の雑貨を片付け始めていきましょう。
荷物が多い家庭では、最低でも2週間前には荷作りをスタート。
テニスラケットや雑誌・旅行用のボストンバッグ・シーズンオフの洋服など「今使っていないもの」を中心に収めていきましょう。
2)【2~3日前】生活必需品を残して、全て荷作り
引越し3日前は「生活必需品を残して、全て荷作り」していきます。
中途半端に残しておくのが気になる人は「必需品ボックス」の段ボール箱を個別に作り、スマホの充電器・メイク道具・シャンプーなどのバスグッズ・3日分の衣類・ティッシュペーパー・タオルなど「よく使うものを、まとめて入れておく」のも手。
段ボールにマジックで目立つように「日用品」と記入しておけば、新居に引越し後も慌てることなく新生活が送れます。
3)【前日】すべての物を梱包
住まい全体が段ボールだらけになる引越し前日。引越し当日に慌てないよう、すべての物を梱包します。
自分たちの動線を確保しておくために、できれば玄関や廊下はスペースを空けておくのがベター。あふれた段ボールは押入れやクローゼット、部屋の隅にまとめておくと空間がすっきり使えます。
4)【当日】
当日にかかる時間は、荷物の量・住まいの環境によって大きく異なります。以下を参考にしてください。
要注意!時間がかかる引越しの特徴
- 大きな家電&家具がある
- 不揃いな段ボールや荷物が多い
- 小さな車のお引っ越し
- 台車など必要なアイテムがない
大きな家電や家具・大小様々な荷物があると、運搬にとても時間がかかります。
また積載量の少ない小さな車の場合、何度も行ったり来たりを繰り返さざるを得ないこともあり、往復の時間がかさむケースもあります。
台車などの引越しアイテムが万全でないと、一度に持つ量も少なくなり時間が長めにかかります。
早く終わる引越しの特徴
- 複数のエレベーターがある
- 玄関前に車(トラック)を置ける
- 大きな台車がある
- 手伝ってくれる人の数が多い
反対に短時間でスマートに終わる引越しの特徴は、環境やアイテム・人手が充分にそろっていること。複数のエレベーターが有ると、何人かに分けての作業も可能、一度に多くの荷物を運べます。
また玄関前に車を駐車できると、移動距離も短くなりムダな時間が少なくなります。
大きな台車を用意しておくと、段ボールを重ねて移動できるため効率的。引越しを手伝ってくれる友人や知人の数が多いほど、わずかな時間で引越しが完了します。