新しい住まいに荷物が運びこまれたら、テンションも一気に上がるもの。
荷ほどきや役所の届けなど細かな用事もあり、周囲の方への気遣いが後回しになってしまうこともあります。
- そもそも新居の挨拶は、何のために必要なのか。
- 挨拶まわりの粗品は、何をチョイスすれば喜ばれるのか。
引っ越しの達人になるための極意をご紹介します。
引越しの挨拶は必要か?ご近所編
初めて引っ越しする人にとって、新居のご近所さんに挨拶に伺うべきか迷うことがあります。結論からいうと「引っ越しの挨拶は、しておいて損はない」もの。
その理由は以下のようなものがあります。
ご近所トラブルを防げる
犬や猫などのペットや小さなお子さんを育てていると、足音などの生活音がことさら響いてしまうこともあります。
上下階やお隣りの方へあらかじめ引っ越しのご挨拶に行っておくと、周囲の方と今後こじれるリスクを減らすことができます。
挨拶のとき「小さな子どもがいるので、ご迷惑をおかけすることもあるかもしれません」などひと言添えておき、万が一不快に思うことがあったら連絡をいただけるようお願いしてみましょう。
同じ騒音であっても「一度顔を見せてくれた人」と「まったく挨拶をしなかった人」では相手のとらえ方が変わってくるもの。
ご近所とのイイ関係をつくってくれる潤滑油が、引っ越し時の挨拶なのです。
地域の情報をインプットできる
新しい生活をこれからスタートさせる街では、そのエリアに近しい人がいない人の方がほとんど。
ご近所の方にご挨拶に行くと「腕のいい小児科・歯科医院の口コミ」「地域のイベントやお祭り」「自治会や小学校の雰囲気」など、ネットだけでは知りえないおトクな情報を聞けることもあります。
もちろん相手によっては玄関先で根ほり葉ほり聞かれるのは、快く思わない場合もあるため、あまり期待しすぎないことも大切です。
イザという時に、心強い
大きな地震やゲリラ豪雨などの大きな災害があると「どう動いて良いのか」迷うものです。東日本大震災後を区切りによく言われているのが、ご近所との結びつき。
避難所への移動や水やトイレの確保、非常食のゆずり合いなど…顔見知りであればスムーズにおこなえることも山のように生まれてきます。
地域の人とのコミュニティが面倒に思える時代ですが、アナログの付き合いがイザというときの助けになることも頭に入れておきましょう。
挨拶時の粗品と、のし紙の書き方
引っ越しのご挨拶には、どんなギフトを選べばよいのでしょうか。リアルな声を調査してみました。
引っ越しギフトの相場
- ご近所さん 500円~1,000円
- 大家さん 2,000円~3,000円
まず考えておきたいのが、引っ越しギフトの相場。粗品を贈るときは「相手の負担になりすぎず、失礼にならない贈り物」をプレゼントするのが鉄則です。
向こう三軒両隣のご近所さんには、不平等にならないよう同じ価格帯のものを。
大家さんや地主さんがいる場合はやや良質なものを…と、相手との関係で使い分けるのがコツです。
のし紙の書き方
引っ越しの挨拶回りには、「御挨拶」や「粗品」と表書きします。
のしは赤と白の蝶結びタイプを使います。
のしの下には苗字を入れるのが一般的ですが、最近では省略するケースも増えてきています。
相手がよろこぶ、挨拶まわりの粗品
スイーツ
女性に人気が高いのが、お取り寄せ系のスイーツです。可愛くラッピングされたクッキーやバームクーヘンなどは見栄えも良く高級感があります。
1,000円以下で気軽に購入できるものが多いため、相手の負担にならずにすみます。
■引っ越し・体験談
ラップ・キッチン用洗剤
どこのお宅でも必ず使うものが、ラップやキッチン用洗剤などの「暮らしのアイテム」。
使えば消えて無くなる、いわゆる消耗品のため、気兼ねなくご挨拶につかえます。
■引っ越し・体験談
ブランド米
普段は手が出にくいものを、あえて粗品にのせて贈るのも手。
ブランド米と聞くとお高いイメージがありますが、最近は2合や3合を500円台で購入できるミニギフトも増えてきています。
ゆめぴりかやつや姫・ミルキークイーンなど、話題のお米が少量ずつセット販売されているため、目新しい贈り物を求めている方にもぴったりです。
■引っ越し・体験談
引越し業者へのお礼は必要?
ご近所さんへの心くばりと共にケアしておきたいのが「引っ越し業者へのお礼」。
重たい荷物を持ち汗水たらして働くスタッフの方を見ていると、寸志や心付けを手渡すべきか悩みます。
引っ越し業者の方に「ありがとうの気持ち」を伝えることが目的のため、寸志や心付けは必ずやらなければならない義務ではありません。
しかし何もせずスルーするより、僅かな心付けを手渡す方が「引っ越し作業がスムーズに終わる」ケースもあります。
引っ越しは、人と人の流れ作業のもとに成り立つもの。相手の立場を考えて行動できると、引っ越し業者の方も気分よく動いてくれます。
心付けを渡すタイミングは「作業前・休憩タイム」
引っ越し業者の方に心付けを手渡すときは、作業がスタートする前もしくは休憩時間がおすすめです。
作業の責任者やリーダーの方に「今日はよろしくお願いします」とひと言添えて手渡しましょう。作業者の方の士気を高めてくれます。
心付けにおすすめのアイテム
■ペットボトルのドリンク
冷たく冷えた栄養ドリンクやコーヒー・お茶・スポーツ飲料は、定番アイテムです。缶ではなく、飲みたいときに手が付けられるペットボトルが最適。
引っ越し作業中は冷蔵庫が使えないことも多いため、作業の合間に近くのスーパーやコンビニで調達するのがおすすめです。
■クオカードや現金
相手が使いやすい「現金」を渡すのも、ひとつの方法です。金額の目安は1人のスタッフに対して500円~1,000円。
責任者の方にまとめて渡すか、スタッフの人数分ぽち袋を用意しましょう。
現金の受け渡しに抵抗を感じる方は、クオカードを。コンビニで使えるクオカードは、500円券・1000円券と少額からあり、求めやすくなっています。
■ウェットティッシュ&お茶菓子
意外にも男性スタッフに喜ばれるのが、汗を拭くためのウェットティッシュ。
コンビニでも購入できるため、引っ越し作業を進めてもらっている間に買いに行けます。
余裕があれば個包装された煎餅やチョコなどのお茶菓子を添えると、さらに思いやりあふれた心付けになります。